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2010年1月24日 (日)

《懐かしきボクサー!〜大和田 正春》…其の3<最終章> [No.144]

《懐かしきボクサー!〜大和田 正春》…其の3<最終章> [No.144]
《懐かしきボクサー!〜大和田 正春》…其の3<最終章> [No.144]
《懐かしきボクサー!〜大和田 正春》…其の3<最終章> [No.144]
☆ 大和田 正春は世界ランカーの赤井 英和に勝利して一躍名を上げ順調に行くかと思われたのだったが…

…「世紀の大番狂わせ!」とスポーツ紙を賑わせ、マスコミでも引っ張りだことなった大和田は、後楽園ホールに現れると皆振り向くようになったのである。
あの、あまりにも衝撃的な試合で、次も豪快なKOシーンを見せてくれるものだとファンは期待するのだった。

しかし、ボクシングには次の試合も絶対に勝てると云う保証はどこにもないのである。

そして、大和田は悪夢にさらされる。
赤井戦後の凱旋試合となる大事な試合に負け、次の試合も負けてしまったのだ。
◆1985年6月11日
飛鳥良(松戸平沼)にまさかの5回KO負け。
この試合のKO負けが原因だったのか7カ月間も試合から遠ざかってしまう。
◆1986年1月27日
木村栄治(ロッキー)に1回KO負け。

「あ〜ッ!やっぱり、顎が弱い!ガラスのジョーか!また、元の鞘(さや)に収まってしまった感じだッ!」とばかりファンから揶揄されたりもした。
連敗の原因はやはり減量の厳しさから来るものだったのか?試練のしどころだった。
そして、次の試合から階級を上げてミドル級で挑む事となった。
大和田にとって、もう絶対に負けられない、後がないと言う心境だったろう。
ただ自ら奮起するしかなかった。
そんな試練の中、ノンタイトル戦ながら日本ミドル級王者への対戦が決定する。満を持して挑む事になった。

◆1986年3月24日
日本ミドル級王者の無限川坂(上福岡)に鮮やかな4回KO勝ち。
この後に正式な挑戦が決定する。

いよいよ試される大一番の日が訪れた。
◆1986年8月11日
日本ミドル級王者
無限川坂(上福岡)に挑むのだが、前回のように簡単には行かなかった。やはり易々と王座を明け渡す筈もないのだ。
しかし、壮絶な打撃戦になりながらも、大和田の有効打が上回り10回判定勝ちとなり念願の日本ミドル級王座を獲得する事となった。

王者になってからは、眠りから覚めた猛獣の如くリングを熱くして行った。
そして、通称「和製ハグラー」の名もファンの間に定着した。
目の覚めた様に快進撃が続く。
◆1986年9月28日
丸尾 正(福岡帝拳)
5回KO勝ち。(初防衛)
◆1986年12月15日
無限川坂(上福岡)
10回KO勝ち。(防衛2)
◆1987年3月23日
丸尾 正(福岡帝拳)
8回TKO勝ち。(防衛3)
◆1987年5月10日
松柳俊紀(東邦)
5回KO勝ち。(防衛4)
★1987年9月6日
OPBF東洋太平洋ミドル級王座挑戦
王者ポーリー・パシレロン(インドネシア)に挑むが7回TKO負け。OPBFの王座獲得はならず。
◆1987年12月14日
大和武士(セラピー渡辺)5回KO勝ち。(防衛5)

大和田は、このあと網膜剥離と診断され、まだこれからと云う時期に惜しまれつつ1988年3月21日引退となった。

世界も東洋も王座には届かなかったが、倒し倒され、勝っても負けても殆どの試合でKO決着した選手はそう多くはない。
何しろ16勝で14度のKO勝ち。負けの11敗で9度のKO負けと、激しい打撃戦を物語っている。
その結果、二人を引退に追いやり、自らも犠牲となる網膜を傷める結果となってしまった。
そんな豪快な戦いぶりの記憶に残る、目に焼き付いた選手だった。

そして、映画『どついたるねん』(監督・阪本順治/主演・赤井英和)を生むきっかけともなったのである。

大和田正春
(戦績)
28戦16勝(14KO)11敗1分

第37代日本ミドル級王座(5度防衛)
1988年3月21日王座返上。

現在、大和田正春氏は埼玉県狭山市の(多寿満ジム)で後進の指導にあたっている。

――――――― 完

【写真/金沢興一&戦士と語る〜より】

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